成長企業の秘訣

”現場が黙る組織”~JR西日本のニュースから学ぶ「心理的安全性」とは?~

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。

社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。



先日、JR西日本が公表した「安全管理体制の第三者評価報告書」に、
多くの注目が集まりました。



内容は、安全性そのものよりも、
”非常時に現場が萎縮し、適切な意見が出せない“組織風土”
への厳しい指摘でした。

とくに印象的だったのは、
ある会議での役員発言が部下を萎縮させたとして、
社として謝罪に至った場面です。



表向きには風通しのよい組織を目指していても、
「何かあったときに言い出せない空気」
が残っていたというのです。


これは決して大企業だけの問題ではありません。
私が支援している中小企業でも、
「ミスを報告しにくい」
「会議で発言がない」
という状況があれば、それは
“心理的安全性の欠如”といえるのです。


そもそも「心理的安全性」とはどのようなものでしょうか?




心理的安全性とは、
この場で発言しても否定されない
意見を言っても評価が下がらない
安心できる状態のことです。


たとえば、
「社長が話し始めると、社員が黙る」
「会議が報告会になり、誰もアイデアを出さない」
「ミスの報告が、発覚まで上がってこない」
そんな状態が続くと、現場の学習機会が減り、
組織としての成長も止まってしまいます。


経営者・リーダーにできることは?
「うちは家族のような会社だから大丈夫」
と思っていても、
肩書きや役職のある人の一言が、
無意識に現場を沈黙させている可能性があります。


その対策として、以下の行動が有効です。

否定せずにまず受け取る
「それ面白いね」
「教えてくれてありがとう」
とまず受け止める


「正解」より「プロセス」を聞く
「なぜそう思った?」と
問い返して思考の過程を大事にする


雑談や余白のある対話を意識する
緊張感のない時間が、
安心の土壌を作ります


JR西日本のニュースは、
安全性という専門分野の話に見えて、
実は「組織の信頼のあり方」
そのものを問うものでした。


心理的安全性は
単なる“仲良し”ではなく、
「何かあったときに、
 黙らずに伝えられる空気」
です。

リーダーが一言
「どう思う?」と聞くだけで、
組織は変わり始めます。




【えびマガ】登録はこちらから
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツが分かるメールマガジン
▽ ▽ ▽
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=cxwwAEv

Ⓒ 2020 Ebi Management Office