成長企業の秘訣

屋根か月か、どちらですか?

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。

 社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる

 組織作りのコツをお届けします。

5年前に、ある非営利団体のビジョン策定支援に関わったのですが、

再度ビジョンを策定したいので支援をしてほしいと声がかかりました。

また、お声がけを頂けたことを本当に嬉しく思います。


当時、この非営利団体では、

利用者が年々減少していることが一番の課題でした。

5年前に目的を再定義し

団体に求めることをアンケートとヒアリングをし

理想の団体像及びそのために必要な組織を明確にしました。


結果は

1.3倍の利用者を達成しました。


では、なぜ1.3倍も増加することになったのかというと、

その一つが目標の立て方にあると私は思います。


実は、この団体は利用者数が減少している中

利用者目標をその当時の3倍にしました。


直近減少が続いていた中での、3倍の目標設定です。

ビジョンを策定するメンバーからも懸念がでていましたが、

トップの方は、この目標値だけは譲りませんでした。


実は、目標が高くなると、目標が低い時と比較して

達成に向けた施策が変わってきます。


例えば、

私のメルマガ発行や自社HPのブログへの投稿、マイベストプロへの掲載など

この記事を作成した後の事務作業時間が掛かり、負担になっていました。


この場合、自分で事務作業を行う時間を10%削減という

目標設定を設定したとすると

大型モニターを購入して、一度に行うなど

今のやり方の延長で施策を考えます。


しかし、自分の時間を0にする 

という目標を設定すると

誰かに任せるか、完全自動化するという 

施策が必要になります。


実は、目標設定により

行うことが大きく変わるのです。


目標の立て方には2種類あります。

ルーフ(屋根)ショットムーン(月)ショットです。


ルーフショットとはコミットメント目標

基本的には100%達成が求められる。

ルーフショットは、もちろんそれはそれで高い目標ですが、

基本的には 100%達成が求められます。


ムーンショットとはチャレンジ目標

基本的には60~70%達成でよしとする。

ムーンショットは、例えば

「100%の目標を100%達成するより、300%の目標を立てて、仮に150%しか

いかずに未達で終わっても100%よりは確かに 伸びていること」

を優先します。


先の団体は、まさにムーンショットで目標を決めて

実行した成果といえます。


もう一つは、

ムーンショットの場合は、達成率が6,7割でも良しとするので

ポジティブに目標に向き合えるということがあります。


環境変化が大きい世の中で

組織を大きく変化する必要がある場合は

ムーンショットで目標設定するのも

良いかもしれませんね。


皆さんの組織は

ムーンショットですか?

ルーフショットですか?

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