混ぜるな危険 急がば回れ!?
組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。
前回、お話しました「両利きの経営」
両利きの経営とは…
ひとつの企業内で「探索」を担う組織と、
「深化」を担う組織という2種類の組織をもち、
それぞれに既存事業と新規事業を担わせることで
両事業を上手く進めていくことです。
簡単にいけば
■知の探索:新規事業に挑戦するすること
新しい知識を探し、組み合わせて新規事業をつくること。
■知の深化:既存事業を深化させること
今もっている知識を、深め、改善し、
既存事業を安定経営させること。
両方を行うことが企業の持続的成長に必要というわけです。
そして、組織はこの2つを分けて実行しないと
上手くいかないと言っています。
既存事業では自分の役割に専念し、
今の顧客ニーズを満たすことが求められる一方、
新規事業ではスピードや自発性をもって、
不確実でもPDCAを素早く回す、行動力が必要です。
そうすると、既存事業では
意思決定者、役割を明確にし、組織の形がはっきりとしたほうが
上手くいきます。
新規事業では、それぞれが意思決定でき
素早く行動し、自分の役割は曖昧なままスピード感を持って実行していく組織が
必要ではないでしょうか?
<混ぜるな危険>です!
とすれば、中小企業はどうすれば良いでしょうか?
既存事業は、社員に任せて
新規事業は、社長が行う
ということになりやすいのではないでしょうか?
しかし、中小企業でも両利きの経営が上手くいってない場合も多いです。
それは、社長無しで1年間既存事業が安定した成果を出せる組織を作りきらずに
社長が、新規事業に力を入れているからです。
もちろん、社長が1週間いなくても既存事業が回るレベルは良くあります。
しかし、1年間になると、
資金繰りや新商品・新サービス開発、
様々な企業活動を
社員が対話し意思決定できる組織づくりが必要です。
難しいので、どうしても後回しになりますが
既存事業が上手く回る組織ができていないと
結局問題が次から次へとでてきて
既存事業に社長が関わる時間が増えて
新規事業に関わる時間が減ってしまいます。
このような経営者を何人も見てきました。
【急がば回れ】
社長が新規事業を加速する前に
既存事業が成果を出せる組織づくりを進めることが
結果、両利きの経営を行う早道ではないでしょうか?
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