聴き方と話し方には4つの方法があります
組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。

自分の支援先でやっていることは、
聴くことと話すことと質問することです。
先週、支援中に質問したことが、
相手を追い詰めることになった場面を作り出してしまったことがありました。
その相手とは、その後
自分の考えや気持ち、相手の気持ちや考えを
お互いに伝えて聴きあうことをしました。
で、改めて聴くとか話すことの4つの方法を思い出しました。
1.儀礼的な会話 (ダウンローディング)
話し方は、怖れを抱きながら丁寧に話します。
聴き方は、予測しながら聴きます。
初対面とか、あまり話したことが無い人の場面なので
こんなこと話していいかな?と少し怖れを抱きながらも
丁寧に伝えようとします。
聴くときは、相手の事が良く分からないので
この人はきっとこうだ!とこの人の役割だから
きっとこういうことを言ってくるぞ!
と予測や決めつけで聴きます。
2.討論 (ディベート)
話し方は、意見の衝突が起こります。
例えば、Aという手法が良いと考える人がいれば、
Bの手法が良いという人がいます。
それぞれが、良いと考える手法をぶつけ合う
そんな場面をイメージして頂ければ良いと思います。
聴くときは、どっちが正しいのか!
判断をしながら聴いてます。
3.対話(ダイアログ)
話し方は、自己内省
例えば、思考の途中をシェアしたり
「この件についてまだ整理しきれていないけれど、
私の頭の中ではこんな風に感じています…」
感情やニーズを明示したり
「私はこのプロジェクトにワクワクしている一方で、
実はリスクが見えてなくて不安なんです」
きちんと自分が今何を考え何を思っているかについて
伝えます。
聴くは、共感的に聴きます。
自分の視点ではなく、相手の視点に立って
話を聴くことが共感的に聴くことです。
冒頭の私の質問は、
ディベート:正しさの押し付け
になっていたのではないかと思います。
その後おこなった
「自分の考えや気持ち、相手の気持ちや考えを
お互いに伝えて聴きあうことをしました。」
これは、この対話です。
この時は、相手の話を相手の立場を考えながら聴きました。
4.出現する未来(プレゼンシング)
話は、生成的です。聞くは、境界がないです。
具体的には、ある経営会議の場面で
社長:「実は私もこの先どうすべきか、
まだ明確に見えていません。
ただ、大事にしたいのは
『社員が誇れる会社』であることです」
幹部A:「その言葉を聞いて、
私は『地域にも誇れる存在』というイメージが浮かびました」
幹部B:「私も、それを聞いて初めて、
自分が会社に残りたい理由が『安心できる場だから』だと気づきました」
→ 誰かが「聴く」ことで他者の深い声が引き出され、
互いに「話す」と「聴く」が循環する。
というのが生成的です。
今ここで、言葉が浮かんだり、気づいたりすることです。
生成的に話す:未来に向けて、いま浮かんでくることを言葉にする。
生成的に聴く:未来に向けて、相手と共に何が立ち現れるかを感じ取る。
境界がない:話すことと聴くことが循環し、場そのものが「語っている」。
実は、話す・聴くには4つの手法があります。
皆さんのチームは、4つの手法の中で
どの手法で話す・聴く場面が多いか
観察してみてはいかがでしょうか?
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