成長企業の秘訣

部署の目的が見えたとき、組織は静かに整い始める― 部門間の衝突がなくならない本当の理由

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。

社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。



前回、複数事業を持つ会社では、

事業ごとに提供価値を明確にすることが

重要だとお伝えしました。


ここが整理されると、

次に必ず浮かび上がる問いがあります。

「では、各部署は何のために存在しているのか?」


事業の方向性が見えても、

この問いが曖昧なままだと、

現場の動きは変わりません。


■部署は頑張っている。けれど方向が揃わない

例えばEC事業でも、

・物流はコスト削減を目指す。
・マーケティングは売上最大化を目指す。
・カスタマーサポートは顧客満足を守ろうとする。

どれも正しい行動です。


それでも衝突が起きるのは、
目指している価値の焦点が揃っていないからです。


■経営者が陥りやすい誤解

部署間の衝突が起きると、

・連携が足りない
・コミュニケーション不足だ
・もっと協力すべきだ

と考えがちです。


しかし本当の原因は、

役割の定義が曖昧なまま動いていること

にあります。


構造が曖昧なままでは、

どれだけ話し合っても

ズレは解消しません。


現場は、

「結局、何を優先すればいいのか」

分からないまま動き続けることになります。


衝突は対立ではなく、
構造が曖昧であるサインなのです。


■部署ミッションとは何か

部署の目的とは、

事業の価値を実現するために担う役割

です。


作業内容ではありません。
価値への貢献です。


物流
→ 顧客体験を損なわない配送品質を実現する

サポート
→ 顧客との信頼関係を育てる

マーケティング
→ 選ばれる理由を顧客に伝える

この視点が共有されると、

判断基準が揃い始めます。


■「うちは関係ない」が消えていく

部署の役割が明確になると、

自分たちの仕事が
事業価値のどこにつながっているのかが見えてきます。


すると、部門最適だった動きが、
全体最適へと変わっていきます。


対立が減り、
相談が増え、
連携が自然に生まれます。


組織は「頑張って協力する」状態から、
「自然に協働する」状態へと変わっていきます。


■シンプルに整理すると

会社は「なぜ存在するか」
事業は「誰に何を届けるか」
部署は「どう価値を実現するか」

この接続が見えたとき、
組織は静かに整い始めます。


もし自社で部署間のズレを感じているなら、

問いかけてみてください。

「私たちの部署は、事業の価値にどう貢献しているのか?」


この問いが共有されたとき、

現場の会話は変わり始めます。




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